40代から始めるマイカー登山|”日本百名山”「鳥海山」徹底ガイド

その他

こんにちは。

週末ハイカーのはるたろうです。

今日は日本百名山として山形県と秋田県に跨がって鎮座する「鳥海山」について皆さんに紹介したいと思います。

鳥海山にまだ登ったことが無い方でもこの記事を読んでいただければ安心して登ることが出来ると思います。

今年の登山シーズンには鳥海山に登りたくなること間違いなし!!

※この記事は2023年8月の山行をもとに作成しています。

鳥海山ってどんな山

鳥海山は、秋田県と山形県の県境にそびえる標高2,236メートルの活火山で、「出羽富士」と称されるほど美しい円錐形が特徴的な東北屈指の名峰です。

夏には高山植物が咲き誇り、ブナ林や滝、湖など豊かな自然が広がり、四季折々の景色を楽しめるため、多くの登山者に愛されています。

複数の登山ルートが整備されており、初心者から上級者まで挑戦できるコースが揃っているほか、鳥海山大物忌神社をはじめとする信仰の歴史を感じられるスポットも点在しています。

登山後は、麓の温泉や観光名所で疲れを癒すこともでき、自然と文化を同時に満喫できる魅力的な山です。

そんな魅力あふれる鳥海山について詳しく紹介したいと思いますので是非最後までご覧下さい。

※今回紹介するのは実際に私が歩いた湯ノ台登山口~行者岳~鳥海山~千畳ヶ原のコースになります。

マイカー登山者のための情報

アクセス方法

駐車場

湯ノ台登山口は、鳥海山の南側に位置する主要な登山口の一つで、主に秋田県側からのアクセスが便利です。

以下に駐車場の概要を紹介します。

  • 駐車場の規模:約50台分の駐車スペースがあり、混雑時は早朝に満車になることがあります。
  • 料金:無料
  • 施設:トイレ、登山届ポスト、簡易休憩スペースがあり、水場はないため事前準備が必要です。
  • アクセス:山形自動車道「酒田みなとIC」または「酒田IC」から車で約1時間30分で、湯の台林道を経由します。公共交通機関はないため自家用車が必要で、タクシーを利用する場合は酒田駅から約90分です。林道は狭い箇所やカーブが多いため、運転には注意が必要です。また、冬季や悪天候時は通行止めとなることがあるため、事前に道路状況を確認することをおすすめします。

余談ですが、今回私は湯ノ台登山口駐車場で車中泊をしました。

夜9時頃でも子供たちの声が聞こえていたので気になって外に出てみると、満点の星空が広がっていました。

ここまで星々がひしめき合っている空を見たのは初めてでした。

家族連れがとても多く、人気の星空スポットになっているようです。(スマホでの撮影を試みましたがダメでした…)

トイレ情報

湯ノ台登山口の駐車場、滝の小屋、河原宿跡、鳥海山山頂に管理された綺麗なトイレがあります。

尚、使用出来る時期が限られていますので、詳細は以下のリンク先をご覧下さい。

↓↓↓鳥海山トイレ情報↓↓↓

山岳公衆トイレ | 遊佐鳥海観光協会

登山コース

鳥海山に登る際のコースは複数ありますが、今回ご紹介するのは湯ノ台登山口から鳥海山を目指すコースです。

尚、今回は下山ルートが登りとは異なり、鳥海湖と千畳ヶ原を経由して湯ノ台登山口に戻る周回コースで距離は13.7kmで、高低差が約1300mです。

私は日帰りで歩きましたが、結構ハードな山行でしたので、日程に余裕がある場合は山頂御室小屋で1泊するとゆったりとした山行を楽しめるかと思います。

今回ご紹介するコースを歩いたときの山行記録を載せておきますので参考にしてください。

↓↓↓鳥海山の山行情報↓↓↓

失った感情の欠片を拾い集めて 〜伏拝岳・行者岳・七高山・鳥海山(新山)〜 / はるたろうさんの七高山(山形県)伏拝岳鳥海山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

コース詳細と見所

湯ノ台登山口~河原宿跡

湯ノ台山口から入山します。

登山口には登山ポストがあります。WEBで申請していない方は緊急時のために提出しましょう。


登山口以降は、石が敷き詰められた歩きやすい登山道が続きます。


湯ノ台登山口の標高は約1200mですので、歩き始めたばかりですが、振り返ると眼下に素晴らしい景色が広がっています。


歩き始めて直ぐにエンジン音が聞こえてきます。

このエンジン音は滝ノ小屋が近づいた合図です。

山小屋の朝は速いですね。


滝の小屋を越えると渡渉を繰り返すことになります。

小川の沿いの道は水が流れる音を聞きながら登りことが出来ますのでとても癒されます。


渡渉を何度か繰り返すと目の前に急登が現れます。


呼吸を整えながらゆっくりと登りましょう。

また、この急登は疲れるばかりではありません。

ニッコウキスゲやリンドウなどの高山植物や日本海や月山などの絶景を拝むことが出来ます。

ニッコウキスゲ
ツリガネリンドウ
穏やかな日本海
朝靄に浮ぶ月山(写真奥側の左側)

急登を登り切ると河原宿跡に辿り着きます。

昔の賑わいが嘘のように荒れ果てた姿になっています。


河原宿跡には管理されたトイレがあります。

山中にあるとは思えないほど綺麗で臭いもまったくしませんので安心して使用できます。

管理された綺麗なトイレ

河原宿跡~鳥海山山頂

河原宿を過ぎると、ニッコウキスゲの大群生が出迎えてくれます。

黄色に輝く花が新緑の中で映えています。

とても素敵な空間に捕らわれてしまいまったく足が先に進みません。


ニッコウキスゲの大群生ポイントを過ぎると雪渓にぶつかります。

先に進むためには雪渓を渡る必要がありますが、この時は8月ということもあり、チェーンスパイクは持ってきていませんでした。

トレッキングポールを使用して慎重に進みましたが、雪渓はガチガチに凍っていたため、とても滑ります。

夏山だと思って気が緩んでいた私が悪いのですが、ここの雪渓渡りはとても怖かったです。

何事も準備は必要ですね。

ガチガチに凍った雪渓

雪渓を越えると再び急登が待ち構えています。

しかし、安心して下さい。

ここから先も、花の百名山たるゆえんをこれでもかと感じさせてくれるお花畑が広がっています。

綺麗な花を眺めながらゆっくりと登りましょう。


急登を登り切ると鳥海山の山頂が見えてきます。

しかし、この時点では霧で包まれていてうっすらとしか見えませんでした。


外輪山を歩き、一先ずは七高山の山頂を目指します。

遮る物が何も無く、強風が吹き荒れていました。

そのせいもあって、鳥海山の山頂を包んでいた霧が晴れ、日本百名山の一座である鳥海山の山頂が姿を現わしました。

大きな岩が幾重にも折り重なり形成されたドーム状の山頂は、活火山ならではの山の成り立ちが容易に想像できる姿をしています。


外輪山コース上の分岐を左に曲がると鳥海山山頂ですが、折角なので分岐を直進した先にある七高山の山頂を目指します。

因みに、七高山はかつて鳥海山の最高峰でした。

しかし、火山活動による地形の変化により、現在の最高峰である新山に標高を抜かれてしまったそうです。

とても規模の大きな背比べですね。

七高山山頂
七高山の三角点
七高山の山頂からみた鳥海山(新山)の山頂

七高山の山頂を後にして、鳥海山への分岐まで戻ります。

分岐点からは一気に標高を下げます。

結構な急斜面です。

鎖を掴みながら下りますので慎重に行きましょう。

下から見た急斜面

急斜面を下り切ると、雪解け水の川を渡ります。

鳥海山の山域を流れる豊かな水の水源ですね。


渡渉が終わると、今度はゴツゴツとした大きな岩が折り重なる山肌を山頂めがけて登ります。

足元に注意しながら慎重に登りましょう。


岩を登っていると胎内くぐりが現れました。

とても狭いですが折角なのでチャレンジします。


胎内くぐりを無事に終え、いよいよ鳥海山の最高峰である新山の山頂を目指します。

山を形成する岩が山頂に近づくにつれて段々と大きくなってきます。

この岩が地中から湧き出てきたと想像するだけでとてもワクワクします。


体全体を使って、大きな岩を乗り越え山頂に到着しました。

残念ながら霧に包まれていて山頂からの景色を見ることが出来ませんでした。

また、リベンジしたいと思います。

鳥海山(新山)山頂
山頂は霧に包まれていて視界が悪い

鳥海山山頂~千畳ヶ原

山頂を後にし、鳥海山の山頂直下にある御室小屋を目指します。

まずは、大きな岩が敷き詰められている登山道を慎重に下ります。

進行方向に大きな岩の裂け目が見えます…。

あそこを通るのか?と半信半疑でしたが、どうやら進めそうなところはそこしかありません。


やはり岩の裂け目を通ることになりました。

とても大きな岩の裂け目です。

見上げると自然の強大なパワーを感じます。


岩の裂け目を抜けると濃い霧に包まれた御室小屋がうっすらと見えてきました。


鳥海山大物忌神社で無事に登頂出来たことの感謝と下山の安全を祈願しました。

因みに、鳥海山大物忌神社は鳥海山を御神体とする神社で、山形県と秋田県にまたがる鳥海山の信仰の中心的存在です。古代からの山岳信仰に基づき、鳥海山そのものを神として祀る神社です。

鳥海山を神格化した山の神で、農業、漁業、海上安全、五穀豊穣などを守護する神とされています。

また、非常に古い歴史を持つ神社で、奈良時代以前には既に信仰があったとされています。


大物忌神社を後にしてからは少しばかり急な下りが続きます。

大きな石が転がっているような道ですが、ぬかるみ等はなく歩きやすい道でした。

この辺りから雨が少し強くなってきたのでレインコートを着て下山します。


急な下りを終えると雪渓にぶつかります。

ここの雪渓は幅が狭く斜度も無いため簡単に越えることが出来ました。

しかし、雪渓を終えると少しばかり登り返しがあります。

写真で分かるとおりそこそこ急な登り坂を尾根まで登ります。


尾根まで登り切ると、木道や石畳など歩きやすい道が続きます。

また、チングルマの綿毛がとても可愛らしく咲いていました。

しかし、スマートホンのレンズが濡れてしまい、うまく写真が撮れませんでした。


千畳ヶ原と御浜小屋の分岐を千畳ヶ原方面に向います。

歩きやすい木道が続きますが、雨が降っているためとても滑りました。

また、この辺りになると登山者を見かけなくなります。


とても静かな空間です。

木道が丘の上まで続いています。


静かな山行を楽しみながら丘を登り切ると、とてつもない絶景に出会うことが出来ました。

広大な湿原地帯の千畳ヶ原です。

その名の通り、畳を千枚も広げたような広大な平地が広がっています。

この千畳ヶ原は、高山特有の植物や池塘(ちとう)が点在し、四季折々の景色を楽しむことができます。

この日はこの絶景を独り占めすることが出来ました。

とても贅沢な時間でした。

千畳ヶ原~河原宿跡

千畳ヶ原を後にして河原宿跡を目指します。

そんな私の目の前に何やら不穏な景色が飛び込んできました。

どうやら目の前に見える涸れ沢を登るようです。

下から見る限りはとても急です。

実際登ってもとても急でした。

転がり落ちたら大変ですので慎重に登るようにしましょう。


涸れ沢の急登を登り切ると、目の前に大草原が広がります。

ニッコウキスゲも群生していてとても綺麗です。


この木道の先に河原宿跡があります。

河原宿跡からは登りで歩いたルートと合流です。


さて、鳥海山の山行はいかがだったでしょうか?

個人的な感想としては、距離も長く高低差のあるルートを歩きましたが、行く先々で綺麗な花が群生していてとても癒され、疲れをあまり感じませんでした。

まさに日本百名山、そして花の百名山に相応しい山です。

また、千畳ヶ原のスケールには度肝を抜かれました。

次回は千畳ヶ原目当てで登っても良いと思うくらいに感動しました。

是非皆さんも一度は鳥海山を訪れて、綺麗な花々と千畳ヶ原の壮大なスケールを体験してみてはいかがでしょうか?

この記事を読んで頂き少しでも山登りや鳥海山に興味を持っていただけたら嬉しい限りです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

鳥海山のことでもっと知りたいことなどがあれば、是非お問い合わせ下さい!!

また、登山を始めたい方向けに「登山を始めたい人必見!!揃えるべき登山用品たった2選」の記事を書いていますので参考にして下さい。

↓↓↓

40代から始めるマイカー登山 | 登山を始めたい人必見!!揃えるべき登山用品たった2選+2
こんにちは。 40歳にして登山を始めて早数年。 今では1人でテント泊や車中泊などの山遠征※をこなしています、週末ハイカーのはるたろうです。 ※決して家庭をないがしろにはしておりません。子供も大きくなったことと妻の許しを得て遠征に行っているこ...

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